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Tech and personal stories


モジュラーパソコン? Framework Laptop 13を3ヶ月間使ってみた!

Framework Laptopは、電子機器の廃棄物問題に対抗する、修理可能でカスタマイズ可能なパソコンです。

(frame.workより著者が翻訳)

中のハードウェアが少し古くなっただけで新しいノートパソコンを丸々一台購入しなければならないことへ、常に違和感を感じていました。そのため、Framework Laptopのことを初めて知ったとき、そのミッションに心惹かれました。数年で陳腐化するのではなく、簡単にアップグレードや修理ができるノートパソコンというアイディアは、持続可能的で、とても魅力的です。

そして、自分なりに調査をし、Framework Laptop 13 DIYエディション(AMD Ryzen™ 7040シリーズ)を購入することに決めました。購入から3か月間、毎日使用してきましたので、この投稿では、最初のDIY組み立てから日常生活でのパフォーマンスまで、レビューしたいと思います。

my Framework Laptop 13, opening 180 degree

カスタマイズ 💻

私のFramework Laptopのカスタマイズ内容は以下の通りです:

ComponentDetails
Laptop ModelFramework Laptop 13 DIY Edition (AMD Ryzen™ 7040 Series)
ProcessorAMD Ryzen™ 7 7840U
Memory32GB DDR5-5600 (1 x 32GB)
Storage2TB WD_BLACK™ SN770 NVMe™ M.2 2280
BezelRed Framework Laptop 13 Bezel
KeyboardBlank ISO Input Cover Kit with QMK firmware support2345
Expansion CardsTwo USB-C Expansion Cards,
One USB-A Expansion Card,
One HDMI Expansion Card
OSWindows 11 Home

合計で2,350.40カナダドル(CAD)でした1 日本円では255,684円です as of Jan 4, 08:04 UTC(カナダドルの理由は後述)。高すぎるわけではないと思います。比較のため、似たようなスペックのパソコンの価格リストを表示しておきます:

後述しますが、私のFramework LaptopにはGPUがないなど、上記のパソコンとはスペックの異なる点が多々あります。

これらのスペックを選んだ理由👩‍💻

メモリ
  • メモリの選択は少し悩みました。当初はより高いスペックを検討していたのですが、Framework Laptop 13には2つのDDR5 SO-DIMMソケットがあり、必要に応じて後でメモリを追加したり、より良いものに交換したりできるため、今回は32GBのDDR5-5600メモリを一つ選択しました。
外見
  • Framework Laptopは外観のカスタマイズも可能です。
  • Bazelとは画面の枠のことで、私は赤のBazelを選びました。純粋な赤というよりはオレンジと赤の混合色っぽいですが、満足しています。
  • また、無刻印ISO入力カバーキットを選びました。無刻印キーボードを使うと、とても頭が良い人だと思われるのが好きなんです(笑)。さまざまな言語に対応しており、こちらのオンラインの議論を見る限り、日本語キーボードも正しく機能しそうですが、私は試していません。
My Framework Laptop 13 from another angle.
OS
  • ドライバーがあれば任意のOSをインストールできます。Framwork Laptop自体はUbuntuとWindowsをサポートしています。
  • 私はWindowsを選び、ライセンスを購入しました。開発のためにWindows Subsystem for Linux(WSL)を使用したかったからです!


デスクトップPCでは当たり前のことですが、カスタマイズを選ぶ際には自分の使用用途を明確にすることが重要だと感じました。たとえば、グラフィックを多用するゲームをプレイしたり、動画編集を行ったりする予定がある場合は、GPUモジュールを追加できる Framework Laptop 16 が適しているかもしれません。私は、このコンピューターでゲームをプレイしないことが明確だったため、Framework Laptop 13 を選びました。メモリについては、メモリを多く消費する作業(大規模なコードベースをIDEで扱うなど?)を行うかどうか確信が持てませんでした。そのため、将来のアップグレードに備えて、もう1つのメモリスロットを空けておくことにしました。

繰り返しますが、デスクトップPCを構築したことのある方にとってはカスタマイズは当たり前のことかもしれません。けれども、従来デスクトップPCでしか行えなかったカスタマイズがLaptopでも可能になった点には、時代のブレイクスルーのようなものを感じます。

初期セットアップ 🔩

Framework Laptop 13 DIYエディションは、その名の通り、自分で組み立てる(Do It Yourselfする)必要があります。最初は、ノートパソコンを組み立てるなんて自分には難しそうだ・・・と思いましたが、実際のプロセスは驚くほど簡単でした。

Framework Laptopの話をすると、多くの人から「自作コンピューターが好きなの?」と聞かれましたが、全くそんなことはありません(笑)。実際、私はコンピューターを組み立てたことがありませんでした。しかし、Frameworkが提供するビデオチュートリアルのおかげで、組み立ては全く難しくありませんでした。組み立てるというよりも、「パーツをはめていく」という表現が近いかもしれません。確か15分ほどで組み立てが完了したと記憶しています。

日常での使用とパフォーマンス 📈

この3か月間、個人用と学業用の両方でFramework Laptopを使用してきました。以下に私の全体的な印象をまとめます:

  • Web Browsing
    • Web Browsingに関しては全く問題なく動作します。AMD Ryzen™ 7 7840Uが強力なので、当然なのですが。
  • Intensive Tasks
    • 私は数万件のデータを使用して、機械学習モデル(例:XGBoostやランダムフォレスト)をトレーニングすることがありました。
    • モデルのトレーニングは上手く行きましたがが、ファンの音がかなり目立ちコンピューターの背面が非常に熱くなりました。
    • また、このノートパソコンは高さが十分に確保されていないため、通気口からの空気が下にこもってしまうようにも感じます。私の対策としては、パソコンスタンドを使用し、空気が流れるスペースを確保するようにしています。
    • 通気口はこのようになっています

Back of Framework Laptop 13. There's an air vent that is almost as 4/6 times wide as the computer.

  • ゲーミング
    • 私はこのノートパソコンをゲーミングには使用していないため、詳しいことは分かりません。すみません!

モジュラー🧑‍🔧

ラップトップにモジュール性があるということは、本当に素晴らしいです!自分のデバイスを完全にコントロールできるような感覚があります。(厳密には全く完全ではないですが。)

一度、コンセントが遠く、充電器の長さがパソコンに届かない場面がありました。そのとき、拡張カード(Expansion Card)を交換し、USB-Cポートを右側から左側に移動させることで、充電器が届いたんです。それで問題解決したのは、モジュラー性に感動しました!

Before, the USB-C port was on the right side although the outlet was on left. After the solution, the port is on the left side of the computer.

こちらが現在の拡張キット(Expansion Kit)の様子です。両側に充電用のUSB-Cポートがあるのが分かりますね。これでかなり使いやすくなりました。モジュール性に感謝です。

日本で使えるの? 🗼

残念ながら、Frameworkは現在日本への発送を行っていません(台湾から発送されるのに・・・2https://frame.work/blog/manufacturing-starts-on-the-new-framework-laptop-in-taiwan)。私はカナダ滞在中にこのノートパソコンを購入しましたが、日本から注文する方法についてはこちらの記事が参考になるかもしれません。

🎉 Good News: Framework Laptopは技適認証を取得しているため、日本で使用することは問題なさそうです。

認証マークと番号は、拡張カードスロットの一部に記載されています。

Slots for expansion kits of Framework Laptop, where the logos of different countries' certificates are printed

技適を取っているということは、日本への発送を検討しているということなのでしょうか、、、。日本への配送を開始してくれることを願っています。

全体的な印象

Framework Laptop 13を3か月使った結果、私はこのノートパソコンにとても満足しています!

  • 初心者に優しい – 組み立ては思っていたよりとても簡単。
  • カスタマイズ性 – 必要に応じてメモリなどをアップグレードできる点に満足してます。
  • 時代のブレイクスルー! – デスクトップでは当たり前だったカスタマイズをLaptopで実現可能にした点で、新たな時代の幕開け!という印象があります。

とはいえ、いくつかの欠点もあります。集中的なタスクでは熱問題やファンの音がありました。しかし、こうした問題は私の使用上致命的ではないため、現在のところ、根本的な原因を特定したり修正したりする必要性を感じてはいません。結果的に、モジュール性と修理可能性のメリットが欠点を大きく上回っており、非常に満足しています。

一方で、この柔軟性は新たな欠点を示唆しているとも思います。それは、トラブルシューティングがより複雑になる可能性です。ユニークなカスタマイズの結果、問題が発生した場合の原因特定はより難しくなるでしょう。例えば、コンピューターが熱くなる問題は、選択したコンポーネントや設定によって異なる可能性があります。そのため、HWMonitor(Windows)などのツールを使用してシステムパフォーマンスを監視したり、Frameworkのコミュニティフォーラムに頼ったりする必要があるかもしれません。

私は必要ならば問題解決できるだろうなと感じていますが、一部の人々にとっては負担に感じるかもしれません。そのため、Framework Laptopは、万人に好かれるデバイスというよりも、(簡単だが多少のコンピューター知識を要する)組み立てに挑戦する意欲があり、簡単にカスタマイズできるノートパソコンをお探しの方にとって、完璧な選択肢であるという印象があります。十分なサポートがあり、Ready-to-useなパソコンが欲しいという方は、もっと普及したメーカーの方がいいと思います。その代わり、自分で修理はできなくなりますが。

結論

電子機器の使い捨てに飽き飽きしていて、コンピューターにある程度の知識を持っているなら、Framework Laptopはとても適した選択肢だと思います。日本ではまだ入手が困難ですが、早く状況が改善することを願っています(アメリカに友人がいる方などは、買っていただくのもいいかも?!)

私のFramework Laptop 13レビューを読んでいただき、ありがとうございました!


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