今月も、読んだ本を振り返ってみる。
読んだ本
小説
- 名称未設定ファイル(品田遊)
- 今月は、品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山)の大ファンになった。幅広く創作活動をされている方。オモコロではライターとして活動しており、記事を読んだことある人が多いと思う。Twitterでも有名。
- この人と同じ時代に生きていることが、嬉しい。素直に。
- この人は、鋭い洞察力でものを書いている。同じ時代に生きているからこそ、その鋭さが鋭利を増して刺さってくる。「名称未設定ファイル」では、特に最初の話が特に好き。ソーシャルメディアでの人々の行動って、本当にこの通りだなって。
- 恐山は私の「推し」なのか?おそらく、違う。いや、そうかも。この人の行動が好きなわけではなく、創作物が好き。YouTube「オモコロチャンネル」も毎回見ている。
- 有料note「ウーロン茶マガジン」も購読している。
津田塾大学関連

- 3月に、津田塾大学総合政策学部を卒業した。卒業にあたり、縁があった本を2冊読んでみた。
- まず、赤松良子「私の履歴書」。私の卒業論文が、優秀な卒業論文に送られる「赤松良子賞」を受賞した。赤松良子氏が「男女雇用機会均等法の母」と言われていることは知っていたが、逆に言えばそれしか知らなかったため、本書を手に取ってみた。
- 一生涯をかけて同じ目標に突き進む人はかっこいい。そして、赤松氏はかなりハードに働かれてきた方なんだなという印象も受けた。
- 賞では、図書カード一万円分と、ちくまジュニア新書「津田梅子」をいただいた。著者である学長のサインが入っていて、嬉しい。

- ということで「津田梅子」も、ご多分に漏れず読んだ。
- こちらは、読了後に残った感想が「津田梅子が現代に生きていたら、コンピューターサイエンスを勉強していそう」だった。より詳しく言うと、彼女の溢れる好奇心は、彼女を「クールな学問を専攻しよう」という気にさせ、現代のテクノロジーの発展を鑑みると、それはコンピューターサイエンスになりそうだということ。実際は、彼女は二度目の米国留学時に、生物学を専攻している。本に詳しく書いてあるが、当時英語教師だった梅子は教授法を学ぶ目的で米国留学している。しかし、そういう「あるべき姿」的なものから離れ、生物学を専攻したことは、本当にかっこいいと思う。
- 本の中でこの部分が特に印象に残っている理由は、私がコンピューターサイエンスならびに工学を学ぶ女性が少ないことを、悲しく思っているからだと思う。
- 私はWomen in Tech系のコミュニティに、かれこれ4年ほど参加している。そのため、テクノロジーに興味のある女性の友人が多い。知人の中で、毎年少なくない人が、ジェンダー系の学びに傾倒しているのを観察してきた。つまり、テクノロジーに興味はあるものの、女性が工学を専攻しない社会的要因の方により強い興味が沸き、最終的にジェンダー学の方を主軸とするのである。
- 社会のことをより多面的に知ろうとする試みは、素晴らしいと思う。私も、女性として生まれた以上、女性性とは切り離せないから、ジェンダーについて学ぶことを面白いと思う。でも。。。それでいいのか?と疑問が常にある。女性みんながジェンダーを学んだら、結局女性エンジニアは増えないじゃん。
- インターネットで、ジェンダー学専攻の女性を馬鹿にするようなミームがある。

- 私はこうしたミームを面白いと消費したりはしない。しかし、ジェンダー学の必要性を理解していない者にとって、このように社会が見えているという事実は、興味深い。
- 我々女性は、社会学を学び、社会が女性に担わせてきた厄介がましい役割を知ることで、自分の可能性が放たれるように感じる。それは正しい一方で、技術者としての成長は、マインドセットが変わるだけにとどまり、本当に技術を勉強しなければ技術は向上しない。
- 私は、津田塾大学の中で、社会学やジェンダー学の理解が乏しいという自負があった。それはそれで、私の知らない世界が広がっているということ。私自身は、エンジニアとして、コンピューターのことを学んでみようと思っている。
- 津田梅子が生物学を学んだように。
4月に読みたい本
- もっとも、4月1日から仕事が始まるため、どのくらい読書時間が確保できるかは分からない。しかし、読書は精神衛生に良い影響を与えるため(私調べ)、頑張ってでも読む時間を確保したい。
- 読んでみたい本は:
- 小説
- 化学の授業をはじめます。
- C線上のアリア
- 技術
- Skills of a successful software engineer
- 小説

-
- https://www.manning.com/books/skills-of-a-successful-software-engineer
- Manning Publicationsのメーリングリストに登録しているのだけれど、いつも面白そうな本をおすすめしてくるからすごい。届いたら必ず読んでしまうメーリングリストのひとつ。本書ももちろん、Manning Publicationsより。
- LLMs in Production
- https://www.manning.com/books/llms-in-production
- こちらもManning Productionsから。
- AIから読み解く社会―権力化する最新技術
- https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784130530330?bm=9784130530330
- こちらは、登壇させていただいたイベント「WTM Tokyo – International Women’s Day 2025」で知った本。
- 基調公演をしてくださった板津先生が筆頭となり執筆されているよう。板津先生について調べていた際、津田塾大学出身だったので驚いた。今月は本当に、津田塾についてよく考えなさいという月だったのかもしれない。
- 私の最近の興味は、AIやテクノロジーが社会にどのような「悪」影響を与えているのかについてである。テック業界で働くエンジニアは、テクノロジーを盲信している気がする。テックの暗い側面について語る人物が、業界には不足している。もっと勉強をして、このトレンドへ意見が言えるようになりたい。おすすめの本や記事があれば、ぜひ
終わり。
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